ペジェン出身・バリ人L子

よく店主の日記にも出てくるL子ですが、彼女について。
店主の知り合いなら、ほとんどの人が知ってるぐらいいつも一緒にいます。(いました)
友達?家族?秘書?仲間?子分?先生?生徒?管理人?栄養指導係?
L子は、うちらのこの近い関係についてたまに言うのは・・・

『私たち、前世も関係あったと思いますよ。』

まじかいーーーーーっ?笑

最近は、仕事の関係で週1回ぐらいしか会えませんが。
毎日一緒の4年間だったので、やはりいないとサビシイです。
ランチタイムがなくなったのが痛いです。

L子は、埼玉の川越というところに5年間仕事でいたことがあります。
だから、店主との会話はほとんど日本語。
L子、はっきり言ってインドネシア語はかなり下手です。
日本語で言えても、バリ語で言えても、インドネシア語で言えない単語が多すぎ。
きっと、国語の成績は悪かったはずです。

高校まで出た割には、算数は小学校4年生レベル(ネットで判定お墨付き)。
歴史は、全然分かっていません。
インドネシアの地理、というかバリの地理もうといです。
バリ語も書けません。

でも、バリ人にも日本人にも、かなり愛される性格です。
天然で明るい。
怒鳴り散らしても、うらまない。
謝って反省ができます。
ここバリでは貴重です。

日本で最初は、生活が慣れずに大変だったようですが、今は超・親日家。
バリ島には日本語ができるガイドがたくさんいますが、そういうレベルではありません。
L子は日本人の心・気持ちまで察して理解し、日本人とほぼ似た感覚でコミュニケーションができるのです。
そういうガイドさん、なかなかいません。

そういう意味ではバリ女性の中で、日本語話者ナンバー1だと店主は思います。
ちと、ほめすぎかな。

これも川越の社長にしごかれた賜物だと、いつもL子に言い聞かせています。
相当、厳しい社長だったようです。
時々、茶碗や箸が飛んできたりしたそうです。

店主、この10年を振り返ると・・・
スラウェシ島のマカッサル時代、た〜〜〜〜くさんローカルの女友達がいました。
イスラム社会だったせいでしょうか。
女性同士でよくつるんでいたものです。
女性同士、手をつないで事務所でもパサールでも歩きます。
人力自転車ベチャ、乗り合いバスPETE-PETE、膝の上にでも座れちゃうぐらい密着度。
最初、女性とのスキンシップが気持ち悪かった店主ですが、それも不思議と慣れるもんです。

しかし、バリへ引越しすると・・・。
女友達が全然できない。
スキンシップの人たちを見ることがないです。
ずっと不思議なことの一つ。
日本人女性に敵意でもあるかのように、頭から足まで全部見られて、ふ〜んみたいな。
どこへ行ってもそういう視線。
何か見えない境界を感じるので、バリはこういうところなんだと割り切ることにしました。

なので、バリ人女性の親友といえるのは、このL子だけ。
貴重な存在なのです。

バリ人のくせに、30歳でやっと稼げるバリ人と結婚。
そしてすぐ子供ができて、その子がまだ1歳にならないのにまた妊娠3ヶ月。
育児休暇3ヶ月を経て、職場サヌールに復帰したと思ったら、またすぐ妊娠。
店主にとっては、都度の行事が妹の門出を見るかのような感じです。

現在、L子は村で生活しているため、村女性たちの集まりに毎日参加しなければなりません(町生活は異なります)。
死んだ人がいれば葬式準備、結婚する人いれば結婚準備、満月だ、新月だ、お化けが出る日だ、木の日だ、お金の日だ、工具の日だ、動物の日だ、学問の日だ、お盆だ、乳児のお祝い行事だと、毎日お供えもの準備に借り出され、本人へばっています。

やはり、サヌールまでバイクで片道1時間かけても、共働きで仕事来てた方がよかったと嘆いています。
そりゃサヌールの職場で、毎日居眠り6時間以上はできたしね。笑
村で生活するってことは、女性たちの集まり参加義務、家事、育児に24時間、身をささげなきゃいけない。
嗚呼、バリ嫁よ〜。

昨日、L子が妊娠中の身分で久々にペジェンからバイクで下りてきた。
第一声が 
『もう、田舎生活、たいへんです〜っ』
確かに痩せてる。
サヌールという都会で、何が食べたいか聞いてみました。

———
『MP(えむぺー)にしましょう。デンデンの気分です。ご飯1人分持ってきました!!』
———

これ、店主たちにしか分からない略語を含んだ会話なので訳すると・・・

——–
『Masakan Padang(パダン料理)にしましょう。牛の干し肉を今日は食べたいです。テイクアウトすると一人分のご飯が少ないから、余分に1つ自宅から持ってきました。3つのご飯を私たち2人で食べましょう。』
——-

よかった。
店主もデンデンの気分よ。
やっぱランチに関しては、以心伝心ね!
ご飯も持ってきてくれるなんて、なんて気遣いができるんでしょう。
っつうか、店主たち大食いすぎるんです。

MPランチを終え、デザートタイムではナシをむいて食べる。
コーヒーを飲む。
飲み終わらないうちに、L子、もう目がとろとろ。
白目で意識モウロウ状態に入った!
食後、即効、昼寝に入ります。
そして寝た。

妊婦L子が寝てる・・・・。
店主のヨガマットの上に、妊婦L子が寝てる・・・。
これ、すごい光景。

電話がなっても、SMSが入っても、店主が電話で話してても全然動かない。
ただ、ただ、寝る。
ず〜〜〜〜〜っと寝る。
そのまま2時間、店主のヨガマット上で妊婦が寝てました。

2時間後、寝ぼけ状態で起きて第一声。
いきなり・・・・

『あー寝ちゃった〜。どう思います?次の子供、多分女の子だと思うんです。女の子だったら、私が名前つけていいって主人が言うんです。ユリってどう思います?日本語でつけたいんですよー。ユリって花の名前ですよね。きれいですよね。Jangan nakal YURI !!(だめだめユリ!)。響きがいいと思いませんか?』

起きてから話せよー、と思うのは店主だけでしょうか。
恐るべし、L子。
いつも、このペース。

でも、このL子のお陰で、バリ文化への理解度が深まったこと確かです。
持ちつ持たれつですね。
今後も頼むよー、L子さん。

さて、ユリちゃんのお祝いは何にしよう。

その他

Posted by 店主