嗚呼、アフリカ豚コレラ(ASF)

バリ島で豚さんたちが死んでいる・・・。
店主がこのニュースを知ったのは、コロナ騒動でざわざわしていた4月頃?
タンパクシリン・ペジェン村在住のレスタリさんからの電話で知りました。
ブログで書こうかと思いましたが、あまりにもコロナで気持ちが撃沈だったので書くのを控えていました。

レスタリさんは、田舎ペジェンで養豚をやっています(母豚を4-5頭保有)。
近所に住む母親も養豚で生計を立てています。
バンリに嫁いだ妹さんも養豚をやっています。
それがすべて死んだ、と。
レスタリさん一族だけではありません。
最初は2月頃タバナン県で始まり、その後レスタリさんのいるギャニャール県、そして妹さんのいるバンリ県の豚が全部死んだ、と。
村、県レベルで全滅らしいです。
その時、病名が分からず謎の病気と言ってたんですね。
村の獣医も初めての病気で、抗生物質を投与するぐらいだったとか・・・ひえーーーーーっ。
共通しているのは、発症して、3,4日で真っ赤になって死ぬらしい。

直ぐ様、日本の友人・M獣医に連絡すると「バリ島のはアフリカ豚コレラです(ASFウイルス)」と回答がありました。去年スマトラでアフリカ豚コレラが出て、今はバリ島で流行っていることをご存知でした。さすが!でも、2月にニュースに一度なっただけで、その後の経過はニュースにならず心配されていたんだとか。

調べてみると、アフリカ豚コレラは、ワクチンも薬もなく、かなりやばいやつです。
因みに、日本で出た豚コレラとは別物。日本の現場で闘うM獣医、大変ですががんばってください・・涙。
日本もバリ島も、この手のニュースはなかなか報道されません。なぜ???消費者としては報道してほしい。
バリ島で豚が大量死したことすら、一般バリ人は知らないです。

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因みに2年前にペジェン村へ遊びに行った時は、こんな感じでした。
場所はきれいだし、子豚ちゃんたちも健康そのもの。
日本で豚コレラと闘っているM獣医にこの写真を送ったところ「子豚たち、ぴかぴかのぷりぷりですね!」とお褒めのお言葉。
状況が落ち着いたら、また再開してください、とのこと。

バリ島の養豚は皆さん個人でやっている小規模なものです。
村人がバリヒンズー祭事で子豚を必要とするため、結構な需要があるんですね。
子供が10匹以上産まれるので、無事に育った場合、田舎暮らしながら結構な収入を得ていました。
もちろん、出費では毎日の餌代や頻繁に呼ぶ獣医代もかかりますが。

ASF(アフリカ豚熱)について(農林水産省)

アフリカ豚コレラが世界中で流行中(動画日本語)

レスタリさんによると、一時はRp.7,000(50円)/1kgでも売れなくなったそうです。
病気を恐れて皆さん買わなくなった+死ぬ前に売ってしまおう・・ここの売り手の心理作用
完全にバランスが崩れた状態。
確かに一時、スーパーでも豚肉が安くなったのを覚えています。
アフリカ豚コレラニュースを知らなかった店主は、コロナだからと思っていました。
今は元に戻りましたが、逆に鶏肉が値上がりしています(何かあったかな?)。
アフリカ豚コレラニュースを知ってから、豚肉をしばらく買いませんでした。
万が一、お肉が感染していたとしても人には移らないと分かっていても、やはり気持ち的に。
現在、豚肉は以前より少なめですが、通常の値段でスーパーで売られています。

レスタリさんは、また落ち着いたら養豚を始めるそうです。
ですが、同じ失敗をしてほしくないので、病気について知ってもらい、上記の動画も送りました。
確かに獣医さんも買い付けの村人も、自由に出入りしていたんですよね・・・。
ヒトのコロナ騒動と豚のコレラ問題が完全に時期が重なり、強いレスタリさんですが電話をくれた頃はかなり落ち込んでいました。
もちろん、ここには日本のようなコロナの給付金もなし、アフリカ豚コレラで豚が全滅したからといって保障や支援も一切ないインドネシア。
次回は、再開する前に、消毒、長靴、石灰などプレゼントしようかなと思います。

そして、おとといのニュースを発見。イ語。

インドネシアNTTでアフリカ豚コレラで豚大量死
NTTは、フローレス、ティモール、アロールなどインドネシア東部州。

結局、アフリカ豚コレラは去年西部スマトラから入り、今年に入りバリ島で、そして現在東部NTTで猛威をふるっています。
インドネシアの養豚エリア(イスラム教以外の島)を制覇したことになります。
アフリカ豚コレラもコロナもすごいな・・病気はこれだけではありませんが、ウイルス恐るべし。

バリ島生活

Posted by 店主