バリ島で起業されてる友人(日本人)が、今回、それに当たってしまいました。(*本人の許可を得て書いています。)
ここバリ島では、よくある話ですが、聞くたびに許せない気持ちになります。

なぜ、こういうことが起きてしまうのか。

ここインドネシアで会社を作ることができますが、CV(有限会社)、PT(株式会社)いづれも、外国人が代表になれないというルールがあります。
PTでも、外国投資会社PMAは、外国人が代表になれます。

外国人で起業しようと思うと、一般的にこのCVかPTが主流です。
PMAは条件も厳しく大手がほとんど。
そこでローカルの名義を借りて会社設立するわけです。

誰を代表にするか?
という難題がでてきます。
なんせ、ここは普通に『裏切り』が多い国。
日本だって裏切りはあるけど、その比ではありません。

選ぶ条件として、
正直、真面目、信頼できそうなど『いい人』を選びます。

でも、人間って変わっちゃうんですよね。
その時は、いい人でも。
それが1年以内ということもあるし、10年以上経ってから裏切るという場合もあります。
インドネシア人の肩を持つつもりありませんが、店主が思うに、初めから乗っ取ってやろう、と考えてる人はいないと思います。
時間が経つにつれ、生活でお金が必要になり、乗っ取る方向になっていくんだと思います。
だって人間ですから。(Namanya manusia….)

名前を借りて会社設立した後(あくまで出資は外国人)
・代表が実質スタッフとして仕事を一緒にする。
・会社に入らないで、ただ名義だけ借りておく。
様々なカタチで関係が始まります。

今回被害にあった友人の場合、会社の代表に元お手伝いさんを使いました。
7ー8年前のことです。
その後、仕事ができる人だったので、仕入発注全て任せるマネージャーのような仕事をさせていました。
頭も切れるし、よく動くし、仕事ができたので、業務の面、会社設立の件、税務の件、全てを任せていました。

そして、このたび突然辞めると名前だけ代表が自主退社。
そして、何を考えたのか警察へ駆け込み、日本人が自分の会社をのっとったと訴えたわけです。

実は、毎日の仕入発注からもピンはね、商品を勝手に横流しし売上げはポケットへ、払っていたと思っていた書類手続き代なども着服(ニセ領収書偽造)してたなど、芋づる式に悪事が発覚。

友人は二重被害です。
小娘のような元お手伝いに、日々吸い取られてた。
しかも、これは自分の会社だと警察に訴える。
店主だったら、聞いてるだけで、恥を知れーと絶叫です。
堪忍袋の緒が切れる。

実は店主も似たような経験があります。

新会社の代表に、長年使っていた信頼できるスタッフを据えた直後、泥棒に変身。
4年も家族のように一緒に働いたのになぜ?
答え:貧乏なのに、土地を購入したから。
この泥棒社長を警察に突き出し、辞めてもらいました。

代表が泥棒になったので、定款から名前下ろして、新代表に元お手伝いさんを据えた瞬間、その小娘が豹変。
『私は社長だからもっと給料が欲しい』
『社長の仕事をしたい』
『社長だからお茶を淹れるなんておかしい。』
『社長だから掃除なんていやだ』
と始まったわけです。
そして、サイン一つ一つを渋るように・・・。
お金を払わないとサインしない、になったわけです。
これ厄介でした。
悔しいけど、お金で解決して数ヶ月で代表下りてもらいました。
ほんと豹変なんです。
同時に、つくづく人の見る目のなさに落ち込む。

経験から思うのは
・代表になってもらうローカルは、事業に一緒に携わらない方がよいと思います。
書類上の代表。
社内の実情を知らない方が悪さしようがない。
かなりリスクが減ります。
そして名義料だけ支払う。

・あまり教育の高い人を使わない。
『法律』『労働法』を振りかざし、自分の権利ばかりを主張し始める。
悪知恵が働き始める。

・あまり貧しい人を使わない。→これ慈悲の心か西洋人が貧しい人を使いたがる傾向あり。
貧しすぎる人は、高額を見たことがないので、豹変しやすいようです。
魔が差すって感じでしょうか。
また、自分がモノやお金を盗る、ということの重大性が認識できてないようです。

・書類を一枚ノタリスで作っておく。
『この会社の権限は、代表に○○の名前を借りているだけで、出資は100%店主ら外国人。会社に関する権限は、店主ら外国人にある』という覚書。
この書類がどの程度、法的効果を持っているか未知ですが、あるのとないのでは救われる場面が変わること間違いなしです。

スペイン人の家具屋さんの場合
(この方も以前、乗っ取られた経験があります)
現在、代表名義には、工場の掃除係の男性を使ってるそうです。
その掃除係の男性、自分が社長名になっていることも分かってないようです。
書類をあまり読ませず、都度必要なサインだけさせる。

賢いローカル
バリ島には、土地の名義貸しだけで生活しているお金持ちローカルが存在するそうです。
200人ぐらいに貸してるそうな。
外国人は土地も購入できませんからね。
名義を貸して、外国人からネコの額ほどの土地を奪うのではなく、名義を貸して(信頼を売って)見返りにお礼を頂く。
全然悪くない!
仮に1人から年間1万円受け取ったとして、200人いれば200万円ですからね。
賢いと思います。

人選びが難しい国です。
人間が途中で変わってしまうのはしょうがないこと。
かなり日本の感覚とは違います。

大切なのは、何かをローカルにお願いするときには、契約書みたいなものを事細かに作って、サインをもらっておくことです。
あと、1年ごとの契約にすれば、辞めさせやすいですよね。
更新しなきゃいいので。
今回は代表でしたが、お手伝いさんだって、スタッフだって同じだと思います。

これ読んで、インドネシア人が全員悪いやつだと思わないでください。
代表になっても、悪さしない人がほとんどだと思っています。
お金が絡むと、人の心が動きやすいだけです。
お金が絡まなければ、ほとんどの人たちがいい人。
だから、店主はまだインドネシアが好きで、生活させてもらってます。